高い学力が問われる中学校受験と違い、発想力や意欲、積極性を見る小学校受験は、どのお子様にも合格のチャンスがあります。とはいえ、一朝一夕の詰め込みで合格できるものではなく、生活習慣や日常の体験の積み重ねを通して、ゆっくりお子様の力を伸ばしていくことが大切です。小学校受験は、毎年11月前後に行われます。年長になってから慌てるのではなく、年中の頃から余裕を持って受験準備を始めましょう。ここでは、「受験に興味はあるけれど、何から始めたらいいのかわからない」「うちの子でも受験できるかしら」といったお父様・お母様のお悩みや疑問に、伸芽会がお答えします。
受験準備編 ご家庭で取り組めるものを中心に、受験準備を始めるための三つのアクションをご紹介します。
Q受験準備は何から始めればいい? 正しい生活習慣を身につけるように心がけ、運動の機会を増やしながら、過去問題などペーパーに取り組みましょう。ペーパーは、具体物に置き換えると理解が深まります。「お皿にトマトを二つずつ入れてね」など、お手伝いを通して数の概念を習得させましょう。お手伝いは「指示を理解し、その通りに行動できるようになる」ことです。強制するのではなく、誕生日や組が上がる節目の時期に、「お兄さん・お姉さんになったあなたのお仕事よ」と、新聞を取ってくる、靴を磨くなど責任のあることを任せ、お子様のやる気をはぐくみましょう。 Q今からでも間に合うの? 早い時期から始めれば、余裕をもって準備に取り組めます。伸芽会には小学校受験のために1歳頃から通われている方もいらっしゃいますが、多いのは年中になってからです。
アクション1 普段の生活でできることから始めよう
□自分のことは自分で 衣服の着脱や片づけなど、身の回りのことは自分でできるようにしましょう。慣れないうちは動作が遅く、手伝ってあげたくなるかもしれませんが、続ければ必ずできるようになります。 □運動をして体力をつけよう 運動の基本である「走る」「跳ぶ」「投げる」力を伸ばしましょう。休日にお父様と公園に出かけ、一緒に遊ぶのもよいでしょう。 □礼儀作法は大人がお手本を 言葉遣いや挨拶は、お子様だけに無理に教え込んだりせず、お父様・お母様が普通の会話から意識して摂り組み、お手本となりましょう。 □大人と接する機会を作ろう いつもはのびのびと自分を表現できるお子様でも、親以外の大人となると緊張してしまうことはよくあります。入試では初対面の大人と会話をしますから、親戚のあつまり や外出先などで大人と接する機会を増やしましょう。
アクション2 教材を使って楽しみながら学ぼう
伸芽会の教材つみき 名門小学校。幼稚園受験で52年の実績をもつ伸芽会のオリジナルつみきです。年齢に応じた遊び方を紹介したテキストつき。つみきを使った入試問題も多数収録しています。 2009有名小学校別 過去入試問題集 慶應義塾幼稚舎、早稲田実業学校初等部などで出題された過去5~15年間の入試問題を学校別に集約。首都圏を中心とした全30校以上を発売予定です。
年中児向け小学校受験準備問題集 小学校受験に必要なペーパー、集団、個別の基礎項目を網羅した問題集。かたよりをなくした内容で、多くの合格者の皆様にご愛用いただいております。家庭でできる年中テスト 「伸芽会オープン模試」をアレンジしたテストと練習問題がセットになっている年中児向け問題集。お子様の力を着実に高め、ご家庭での受験準備に役立ちます。
□先生からの一言 問題集は、時間を決めて取り組みましょう。わからない問題をできるまでやらせたりするのは禁物です。また、前日に解けた問題が翌日もできるとは限りません。くり返し取り組んでこそ実力がついていきます。間違ったとしても、「惜しかったね、次は頑張ろうね」と励ましてあげれば、お子様も意欲的に取り組みます。中にはペーパーテストのない小学校もありますが、試験内容に関わらずに対策をとっておくことで、受験準備でのかたよりをなくし、小学校側が求める総合的な力を伸ばすことができます。
アクション3 伸芽会オープン模試にチャレンジ
伸芽会では、2歳児以上のお子様を対象にオープン模試テストを開催しています。合格者の皆様からお寄せいただいた入試情報を分析・蓄積したテストは、伸芽会会員の皆様はもちろん、会員以外の方にもご活用いただいております。また、模試後に精度の高い判定・分析の「診断カルテ」を作成。お子様を客観的に捉える機会となるほか、テストシュミレーションとしても最適です。診断カルテでお子様の能力や発育をチェック!テスト受講者の中での位置を、順位と偏差値でお知らせします。また、得意・苦手項目がひとめでわかるグラフをつけています。毎回の模試受講者の結果から、この時期に気をつけておくべきこと、これからの対策指導などをお伝えします。過去の合格者のデータを基に、伸芽会が独自に可能性を判定。子どもは模試受講時の環境や心理状態に影響されやすいので、成績が上がったり下がったりするのは当然です。不安定圏であってもあまり心配せず、合格有望圏であっても慢心しないことが大切です。先生からのまとめ 小学校受験はご家族みんなで成長できる最後のチャンスです。小学校受験は、中学校受験や高校受験などのように、ペーパーによる学力判定だけで合否が決まるわけではありません。お子様の個性や意欲を見る小学校受験に備えることは、お子様の能力をまんべんなく伸ばしてあげることなのです。以前に比べて小学校受験を考えているご家庭は増えているものの、「小さいうちから受験をさせるのはかわいそう」という意見も根強くあります。しかし、ペーパーなどの家庭学習は、小学校に入学すればどのお子様もすえるべきことです。今から少しずつ習慣づけていくと考えれば、決して特別なことではありません。また、自分の考えをきちんと表現することや、他者と円滑な関係を築き上げていくことも、社会では欠かせない力です。幼児の自然な発達の道筋を逃さずにさまざまな経験を重ねることは、お子様のこれからの礎となることでしょう。そして小学校受験は、お父様とお母様がお子様の将来について考える好機ですから、お二人でじっくりと時間をかけて話し合ってみてはいかがでしょうか。お子様のために何をすべきかが明らかになりますし、受験準備を通じてご家族の絆をより深めることができると思います。疑問や不安なことがあれば、いつでも伸芽会教師にご相談ください。