高い学力が問われる中学校受験と違い、発想力や意欲、積極性を見る小学校受験は、どのお子様にも合格のチャンスがあります。とはいえ、一朝一夕の詰め込みで合格できるものではなく、生活習慣や日常の体験の積み重ねを通して、ゆっくりお子様の力を伸ばしていくことが大切です。小学校受験は、毎年11月前後に行われます。年長になってから慌てるのではなく、年中の頃から余裕を持って受験準備を始めましょう。ここでは、「受験に興味はあるけれど、何から始めたらいいのかわからない」「うちの子でも受験できるかしら」といったお父様・お母様のお悩みや疑問に、伸芽会がお答えします。
基礎知識編 私立小学校の入学を希望するご家庭が年々増えています。「私立小と公立小は何が違うの?」「何を基準に選べばいいの?」など、私立小受験に関するポイントをお伝えします。
Q 私立小は人気があるの?
東京大都市圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の公立小学校と私立小学校の数を比べると、少子化の影響で公立小の校数が減少している一方、私立の学校は増加傾向にあります。また、学校によっては受験の倍率が上がっており、ご家庭が幼児期からの教育に高い関心をもっていることがうかがえます。
Q私立小のメリット・デメリットは?
私立ではそれぞれの建学の精神に基づいた教育がなされるため、ご家庭の方針に合った、もしくは希望する教育を小学校から受けられることが大きなメリットです。また、大学や高校までの一貫教育制度をもつ小学校で、受験戦争に巻き込まれることなく、のびのび学校生活を送ってほしいとお考えのご家庭や、学力面やいじめの問題などの不安から、公立ではなく私立に通わせたいというお父様・お母様も増えています。
メリット
●家庭の教育方針に合った教育がうけられる
●受験戦争に巻き込まれない
●先生の対応が細やか デメリット
●学費がかかる
●通学に時間がかかる
●近所のお友だちができにくい
先生からの一言 「受験は中学からでもいいのでは?」とお考えのお父様・お母様も多いかもしれませんが、せっかくの小学校生活も塾通いや家庭教師などで過酷な受験勉強に追われがち。小学校から受験すれば、勉強や習い事、スポーツなどに思う存分打ち込めます。 Q私立小を選ぶ際のポイントは? 大きくは、「宗教系」か「無宗教系」か、「共学」か「別学」かに分かれます。帽子から靴下まで指定の学校もあれば、私服が認められている学校もあります。一般的n「宗教系」で「別学」の学校は比較的厳格で、「無宗教系」で「共学」の学校はやや自由な校風ですが、あくまでも目安です。年中から学校説明会や見学会に参加し、それぞれの教育方針や校風を把握しましょう。 Q受験で問われる力は何? 「受験」という言葉から知識の量をとわれると考えがちですが、小学校受験では「見る」「聞く」「話す」「考える」「行う」の五つの力がバランスよく発達しているかを見ています。小学校が求めているのは社会性や協調性があり、入学後の学力伸長の土台となる総合力のある子どもです。 Q子どもに受験をどう伝えればいい? 合格・不合格があるから「がんばろう」と思うお子様もいれば、反対にプレッシャーになってしまうお子様もいます。お子様の性格に合った伝え方であれば問題ありませんが、受験を意識させず、「いろいろな小学校があるから、○○ちゃんがどれだけいい子なのかを学校に見せにいくのよ。その中で、一番いい学校をお父さんとお母さんが選んであげるからね」と話すと、お子様も安心できるでしょう。