子どもの未来を託す学校は、どのような基準で選べばいいのでしょう。入学後、お子様の成長をしっかりと感じられる学校を選ぶために、もう一度「学校選び」を考えてみませんか?
学校選びの心構え これから志望校を選ぶ際に、心に留めておいていただきたいことをアドバイスします。
「有名校だから」と安易な記念受験はやめよう。「うちの子はどこに向いていますか?」「どこなら受かると思いますか?」。志望校を選ぶ頃になると、伸芽会の教室にもお母様のお悩みの声が届きます。まずお伝えしたいのが、「有名校だから」というブランドの価値だけで学校を選ばないでいただきたいということです。もちろん名門と言われる学校は、よい教育を行っているから名門であるわけで、名門校を避けるご家庭はないと思います。ただ、学校の理念や教育方針をよく知らないのに、「記念受験」として安易に選ばれてしまうことは、お子様にとって負担にしかなりません。有名校を選ぶとしても、学校の教育方針などを十分理解したうえで、お子様のためを思って真剣に選ぶ。その姿勢が大事なのです。学校を調べるにあたり、各校の建学の精神や教育理念、教育方針を必ず目にされると思います。是非よく読み比べてみてください。似ている方針を掲げている学校が多いと思いませんか?小学校における教育方針や理念の根本は、各校で大きな違いがあるわけではありません。そのため、各校が求める子ども像にも共通点があります。素直で元気があり、人の話に耳を傾けられる。そして、まわりの人とコミュニケーションをとりながら、意欲的に物事に取り組めるお子さんです。だからこそ、試験の内容に違いがあったとしても、理解力や協調性、表現力を確認している学校が多いのです。
学校選びは欲張りになってよい。
さまざまな学校を調べ、知っていくと、自然とご家庭の教育方針に合った志望校が見つかるでしょう。なかには「ここの学校以外考えられない」と特定の学校に強いあこがれをもたれるご家庭もありますが、第一志望校だけに絞る必要はありません。受験には倍率がありますし、国立には抽選もあります。試験当日のお子様の体調や気持ちによっても合否が左右されます。できれば「この学校はここがすばらしい」「あの学校ならここを伸ばしてくれる」と、各学校の魅力に目を向けるとよいでしょう。ご両親が「いいな」と思われたよいイメージを大切にして、複数校を選択してみてはいかがでしょうか。学校選びに関しては、欲張りな気持ちになってよいのだと思います。当たり前のことではありますが、学校の教育システムにも目を向け、大学受験などがあるのか、一貫校であるのかなど、小学校の先に待ち受ける将来のことまで考えておきましょう。
迷ったら、子どもが生まれたときを思い出そう。
学校選びを進めるにあたり、「家庭の教育方針っていったい何だろう?」とふと迷われることがあるかもしれません。そんなときは、お子様がお腹のなかにいたときのことを思い出してください。生まれる前は、「将来はこんな子に育ってほしい」とお父様と語っていたことも、お子様がハイハイするようになり、言葉を話すようになるにつれ、「元気で健康でいてくれればいい」「お友だちと仲良く遊んでくれればいい」と、教育方針がだんだんぼやけていってしまうことがあります。お子様の名前の由来から、ご両親の当時の思いを振り返るのもよいですし、お互いに相手のどんなところに惹かれてご結婚されたのかを改めて話してみるのもよいでしょう。生まれたときに願っていた気持ちや、受け継いでもらいたい親のよいところを見つめることで、ご家庭の教育方針がよい明確になっていきます。私はよく、「学校選びでは次の5つの点を考えるように」とアドバイスします。
①生まれたときのお子様への願いを思い出す
②これまでの子育てにおけるポリシーを思い出す
③今のお子様の性格や資質を見極める
④お子様の将来像を思い描く
⑤教育環境として学校に何を求めるかを考える、です。このような過程を経て志望校を選ぶと、ご家庭の教育方針とぶれのない学校が見つかります。お子様と学校おnミスマッチングを避け、小学校でのびのびと成長できるよう、時間をかけて志望校を選んでいきましょう。