平成24年度入試まであと半年を切りました。年長児のお子様がいるご家庭にとっては、直前対策や総仕上げが始まる夏までに、基礎力を固めて応用力や実践力につなげていきたい時期です。ここでは、名門小学校の入試で求められる「知的能力」「身体能力」「社会性」「生活習慣」の6分野において、夏までにやっておきたいことを年齢別にご紹介します。ご家庭と伸芽会が手をとり合ってお子様を導き、夏以降の大きな「伸び」につなげていきましょう。
名門校で求められる社会性とは?
名門校で求められる社会性とは、今後の長い社会生活での基礎となることでもあり、具体的には、「集団のなかでの約束ごとが理解できる」「お友だちへ配慮ができる」「危険に対する意識がある」といったことが挙げられます。ご家庭では、課題を重要度に合わせて3段階にわけて取り組みましょう。その3段階とは、安全面などから「有無を言わさずに行わせること」、そして「どちらかというとできたほうがよいこと」と「余裕があったら取り組みたいこと」です。しかるよりもほめる体験を重ねることで、自発的で前向きな姿勢を伸ばしていきましょう。
夏までにやるべきこと 社会性編 1~3歳児
お友だちと過ごすことの楽しさを感じてもらうとともに、やってはいけないことや危ないことはその場で教えていきましょう。他人の気持ちや立場をまだ理解できない場面も多いため、まわりの人との信頼関係を作るのが難しい年齢でもあります。例えば砂場にバケツをもっていって、「お友だちに『一緒に遊ぼう』と誘ってみたら」などときっかけを作るのもよいでしょう。うまくいかなかったときにはお子様を受け止めてあげ、何度でも背中を押してあげましょう。
年中児
例えば同じ「笑顔」の理由にも、「おもしろい」「うれしい」「楽しい」といったさまざまな気持ちがあるように、自分とまわりの人とでは、気持ちや感じ方に違いがあることを感じさせる時期です。絵本などを使って、登場人物の気持ちを想像したり、疑似的に体験させたりするのも効果的です。そして、ひとつの目的に向かってお友だちと協力することもできるようになります。ひとりではできないことも、みんなで力を合わせることで達成できるという体験を多く積ませてあげてください。
年長児
ある程度自己主張ができるようになるとともに、人の意見を聞くことや感じることの大切さを知っていく時期です。また、グループのなかでは、自分にできることを考えたり役割分担をしたりして、協力する楽しさを習得していきます。ときにはご自宅でホームパーティを開き、お子様に「お友だちをもてなす」体験をさせるのもよいでしょう。おしぼりを配ったり、家にあるゲームをお友だちに説明したりするなかで、お友だちの思いやりやリーダーシップをはぐくんでいくことができます。
伸芽会の授業では共同制作、一人ひとりの力を合わせてひとつのものを完成させる体験は、協調性や社会性だけでなく、集団のなかでの立ち振る舞いや自信の獲得につながります。例えば段ボールを使ってお城を作る共同制作では、大小の段ボールをつなぎ合わせる際に、段ボールを固定する子とガムテープを貼る子が息を合わせて作業したり、「ここに窓があったら素敵だな」と段ボールをくり抜いて窓を作ったりと、できることを分担してゴールをめざし、達成感を共有するのです。