お子様の生活習慣や心の豊かさ、コミュニケーション力などを確認するために、小学校入試に行動観察を取り入れる学校が増えてきていまうす。名門小学校の実際の考査を例に、お子様のどのようなところが見られているのか、ご家庭ではどのような準備をしたらよいのかを、伸芽会のベテラン教師がお伝えします。
行動観察でわかる就学後の伸びしろや成長
入試では主に、ペーパーや個別、集団、運動、制作などの分野を単独あるいは組み合わせて、各学校の特徴が現れる考査が実施されてきました。そのなかで、今の行動観察の基となった集団テストは、あらかじめ与えられた方法とルールの下で過ごす「課題遊び」と、子どもたちの意思と展開力に委ねて過ごす「自由遊び」に分けられます。近年、しつけやいじめなどの問題から、お子様の普段のようすやお友だちとのかかわり方が鮮明に表れる自由意思の下での遊ぶ過ごし方が注目され、これを行動観察と呼ぶようになってきました。学校側が知りたいのは、就学前の準備としてご家庭でどのように家庭教育=しつけをされてこられたのか、ということです。ペーパーテストなどで教科学習の基礎である聞く力、見る力、考える力を確認するとともに、一方でお子様のもつ力の基となる、子ども自身のエネルギーや想像力、コミュニケーション力などから、就学後の伸びしろや成長に期待を寄せています。