小学校入試はもちろんのこと、入学後の教科学習の土台となる「国語力」。「国語力」とはいったいどんな力なのか、どうすれば伸ばすことができるのか。年齢によって自然に身につく力ととらえられていますが、ポイントを押さえることで、飛躍的に伸ばすことができます。今回の特集では伸芽会のノウハウを紹介します。 先生 伸芽会でいう「国語力」とは、「聞く力・話す力・書く力」と、それらを司る「考える力」を、トータルに指しています。具体的には、正しく話を聞いて、正しくその内容を理解し、それを正しく表現することです。入学考査に用いられるさまざまな課題は、この「国語力」がベースになっていると言えます。伸芽会では、小学校2年生程度の国語力を目標にしています。
先生からの授業別コメント<昔話の読み聞かせ>
年中の夏頃までは、言葉がまだまだ単語で、つながりませんでした。そこに、「だれが?」「どうして?」というように聞き出しながら、文章で話すように刺激を与えてきました。その成果が出てきたのではないかと思います。反応がいきいきし、自分の言葉でお話しできるようになっています。たとえばお話の中で、1ぴきの子ヤギが鳩時計の中にかくれて助かったところで、1人の子が「鳩時計が7つあったらよかったのに」と言うと、「もう1つあったらおかあさんもかくれられるよ」「おとうさんの分もいるよ」「それなら9つだね」とみんなが会話していました。これは以前だったらありえないことで、明らかに言語力がついてきた証拠です。会話の核になっている何人かのお子さんは、やはり頭の回転がよくて、テストでも成績がいいですね。
ご家庭での学習のポイント
□絵本をたくさん読む お話好きになるように、少しずつでもいろいろな絵本に親しませてあげてください。そしてときどき「いまのお話、どんなふうに思った?」とか「どんな感じだった?」と感想を引き出してあげましょう。そうすることでお子さんの好みがわかりますし、親子の会話もはずみます。
□絵日記をつける 文字は書かせなくてかまいませんので、その日の印象に残った場面や、描きたいものを自由に描かせてください。描いたあとに、「この絵のお話を聞かせてね」と問いかけてみましょう。 □幼稚園(保育園)での出来事を聞く よく男の子に見られますが、「きょう何があったの?」と聞いても、面倒くさがって話をしたがらないお子さんがいます。そういう子に対しては「お母さんきょうね、お買い物に行ったらこんなことがあってね…」と、お母様の話をしてあげてください。それを楽しく聞くことができれば、自分の話もしてみたくなります。