「みんなどうやって保育園を選んでいるの?」「公立保育園に入れなかったらどうしたらいいの?」―大切なわが子を預ける保育園・託児所選びには、迷いがつきものです。今回の特集では、理想的な託児所選びについて改めて考えてみたいと思います。
託児サービスの種類と現状
「保育園」「託児所」とひと口に言っても、さまざまな種類があります。主な託児サービスを表にまとめてみました。それぞれの託児所を比較してみましょう。従来、共働きの家庭では圧倒的に公立保育園をはじめとする「認可保育所」に子どもを預けることが一般的でしたが、最近、キャリアの高い働くお母さんのなかには、子どもを託児所にただ預けるだけではなく、そこに“+α=“質の高い教育”を求めたいという考え方を持つ人が増えてきました。その流れから、「認可外施設」のなかには、伸芽’Sクラブのような“英才教育”や“習い事”をプラスした託児を行う施設が増えつつあります。
施設型保育
認可保育所 23,285施設※施設数は厚生労働省調べ(平成22年度)。 0歳児から小学校入学前までの乳幼児が対象。「保育士」が保育を行う。定員は60人以上(ただし、小規模保育所の場合は20人以上)。国や自治体から運営費が補助され、広さや設備(園庭や調理場)が整っている。保育料は所得に応じて決定。名称は、○○区立○○保育園など。申し込みは役所窓口へ。厚生労働省所轄。 公立 市区町立で、職員は公務員。労働条件がよくベテランの保育士が多い。公設公営だった園が公設民営になるケースが増加。 私立 設備・人手などの基準、保育料は公立と同様。保育内容は園によってさまざま。延長保育の実施率が高く、さまざまな面で融通が効きやすい。 認可外保育施設 7,579施設(ベビーホテル1,709施設/その他の施設5,870施設)※施設数は厚生労働省調べ(平成22年度)。 「認可保育所」以外の子どもを預かる施設の総称。保育料は設置者が自由に決定。施設や保育の内容はさまざま。園庭がない、設備が不十分な施設が多い反面、小規模の利点を生かした家庭的な保育で評判の高い施設もある。○○保育所、○○保育園、○○保育室、○○託児所、○○ベビールームなど、名称はさまざま、申込みは直接施設へ。 認証保育所(都独自基準)など自治体の助成施設 東京独自の基準をクリアした、主に企業やNPO団体などが運営。0歳児保育を必ず実施。A型(駅前基本型/定員20~120人、うち0~2歳を2/1以上)とB型(小規模、家庭的保育所/定員6~29人、0~2歳)がある。保育料は認証保育所が自由に決定。申込みは保育所へ。 事業所内保育所(企業内・院内) 事業主が従業員のために設ける保育園。いざというときに、すぐに駆けつけられること、職場の勤務時間や勤務日に合わせた保育をしてくれるのがメリット。 ベビーホテル・プレインターナショナルスクール・その他の施設 自治体の補助金を受けず、夜間や24時間の保育、一時預かりを行う施設(19時以降の保育、児童の宿泊を伴う保育、時間単位で児童の預かりを行う施設なども含む)とのこと。個人運営、企業運営などがあり、営業形態も質も料金もさまざま。 幼稚園 13,299施設(国立49/公立5,024/私立8,226)※施設数は文部科学省調べ(平成23年度)。 小学校や中学校、高校、大学と同様に「学校」であり、幼児に対し“学校教育”を行う。満3歳から小学校就学前までの幼児が対象。「幼稚園教論」が日中4時間程度の保育の実施。保育園ニーズが急増し、私立を中心に夕方までの「預かり保育」を実施する園が増加。文部科学省管轄。 認定子ども園 911施設 ※施設数は文部科学省・厚生労働省幼保連携推進室調べ(平成24年4月1日現在)。 2006年に設置。幼稚園(教育)と保育所(保育)の両機能を併せ持つ。保護者の就労の有無にかかわらず入園可能。子どもが通園しない家庭でも、育児相談などの子育て支援が受けられる。母体が幼稚園か保育園かなどにより、4つの類型(幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地方裁量型)がある。