TARGET 03 早稲田実業学校初等部 目標に向かって地道な努力ができるだろうか?
今年出された課題の一部 1次【ペーパーテスト】
<話の記憶>梅雨に生まれた子どものお話を聞いたあと、この時期に関係のある絵に○をつける。
<観察力>マス目にたくさん描かれている生き物のうち、2本足と6本足のものがそれぞれいくつあるかを数えて○をかく。
【制作】
車や船、鳥や人形のおもちゃを見て、その形を粘土で作る。
【行動観察】
ドッジボール、バスケットボール、ラグビーボールなどを、周りから4人が転がして、真ん中の1人がそれを受けとる。ボールはどのように転がしてもよい。
2次【面接】
親子の3人で面接を受ける。子どもに対しては、好きな遊びや生き物の事、父や母の毎日の過ごし方、入学したらどんなことをしたいかなどについて質問される。
親に対しては、志望理由をはじめ、親子のかかわり方、育児についての考え方やエピソードなどが聞かれる。
課題のポイントはここだ!
<話の記憶>では、単に話に出てきたものを覚えているだけでなく、日本の微妙な季節感や行事と結びつける力が必要。梅雨のお話なので、アジサイやカタツムリの絵には、○をつけるべきだが、プールの絵に○をつけてしまうと不正解。
<観察力>は、数を数えられるだけではなく、生き物について馴染みがないと正解できない。机上の知識だけでなく、いろいろな実体験の有無が決め手になる。【制作】は自由な発想力というより、観察し再現する力を見られる。【行動観察】は、転がされたボールを宇受けるだけというシンプルな課題で、特にルールはないため、集団で遊ぶときの一人ひとりの力が如実に現れる。
先生からのコメント
コツコツと努力を重ね、困難を乗り越える力を
どんな子が合格したか
「これができるようになりたい」と、地道に努力できる女の子が合格しました。子どもは苦手なことがあると、取り組むのを嫌がったり逃げたりします。しかしこのお子様は、たとえ何かができなくても、一生懸命コツコツと練習する強い意志を持っていて、いつも克服することができたのです。
受験に間に合わせて努力したのではなく、課題に真面目に取り組んできたかどうかを学校側はしっかり見ています。合格した女の子は、なによりも自分に負けたくないという性格でした。2次の面接では、子どもの席がご両親より前に出ているので、4人の先生方に一人で対する形になります。その意味でもしっかり自立している必要があります。もし聞かれたことがよくわからないときには、「もう一度言ってください」とはっきり言えることも大切です。
家庭でやっておくべき準備
ご家庭では、あいさつは必ず自分からする、身支度や片付けも自分でできる、などの習慣をしっかり身につけておきましょう。お手伝いにしても、無理にやらせるのではなく、自分の仕事として積極的に行えることが大切です。そのような自主性をはぐくむ声かけや生活を、ふだんから心がけるとよいでしょう。子どもが失敗しそうな時に「そうしちゃダメ」「こうしなさい」と指示や命令ばかりしていると、どんどん受け身になって能動的に動くことができなくなります。あれこれ言いたいところを我慢して、あえて見守る姿勢が必要です。