「新しい環境になじめるかしら…」「別れるときに泣いてしまうかも…」など、お子様を初めて託児所に預けるお父様、お母様は、不安でいっぱいのことと思います。
今回は、伸芽‘Sクラブの3校の先生方にお話を伺い、預けはじめの不安を解消するヒントをお伝えします。
不安だなと思ったら、お子様に伝播する前に相談を!
「こんな些細なことで相談していいでしょうか?」とおっしゃる保護者の方が多くいらっしゃいます。でも、些細なことかどうかは、ぜひ私たちにお話を聞かせていただき、ご相談ください。今現在の悩みを、保護者の方は1ヶ月後には解決して忘れてしまっているかもしれません。でも、そのときの対応の仕方がのちのちお子様の心に影響を及ぼすかもしれません。お子様に伝播する前にぜひ相談をいただければと思います。
心配&悩み その1 幼稚園受験を考えていますが、遅れているのではと心配です
先生
お友だちと比較せず、お子様が「やってみようかな!」と思える工夫を。
子どもの発達はそれぞれに違います。練習しなくてもできるお友だちを見て、「うちの子はできない」とお友だちと比較するのではない、「練習すればできるようになるね、お家でやってみようか」というように促してみてください。できない、恥ずかしいというお子様の先入観を取り除き、「そうなのかな、やってみようかな!」と思うような工夫をしてあげることが大切です。
心配&悩み その2 預けるときに、泣いてしまうのがつらいです
先生
お子様が泣くのは、心配しているお母様へのサービス。
前向きな気持ちで送り出してあげてください。
親の、特にお母様の表情は、お子様にとても大きな影響を与えます。「泣かないかしら……」「寂しくないかしら……」という表情をしていると、その気持ちに応えようとして泣くのが子どもの心理です。「パパ、ママも、楽しくお仕事してくるね」と送り出していただくと、お子様も「これから楽しい時間が始まる」という気持ちで入室することができるものです。それでも、離れたくないと泣き止まない場合は、お子様の手を両手で握って、「大丈夫、大丈夫」と安心させてあげてください。
先生
お迎えのときの「泣かなかった?」のひと言も、お母様と離れるときに泣く習慣をつける原因に。
お迎えのときに「泣かなかった?」「寂しくなかった?」と声をかけることも、お子様に「一緒にいないと寂しい」という気持ちを植えつけ、母子分離がますます難しくなります。また、「今日は楽しかった?」と最初から答えを誘導するような質問の仕方をすると、お子様が素直な感情を出せなくなるものです。「今日はどんなことをしたの?聞かせて!」と、お子様が自分で考え、自由に答えられるように導いてあげましょう。お迎えのときに「今日は○○をした!」と答えられるようになり、楽しくお帰りのごあいさつができるようになれば、生活が落ち着いてきた証です。
心配&悩み その3 好き嫌いが多いので、ちゃんと食事をしているか心配です。
先生
みんなと楽しく食べることは、好き嫌いの改善に役立ちます。
幼い頃の好き嫌いは、食わず嫌いであることが多いものです。どのお子様も、お友だちがおいしそうに食べていると、苦手と思っていたものも食べられるようになってきます。伸芽‘Sクラブでは、好き嫌いなく食べる習慣を身につけるため、月に一度、ビュッフェスタイルの昼食を取り入れ、自分がお皿にとったものは残さずに食べるという指導をしています。集団で食事をすることで、1歳児でも、食事の前のごあいさつや好き嫌いなく食べること、自分の食器はかたづけることが身についていきます。
心配&悩み その4 早く集団生活にとけ込めるか心配です
先生
お子様の行動を実際に見学してみてください。
お母様が不安を感じてストレスを溜めてしまうと、その影響でお子様も落ち着かなくなってしまいます。お子様の成長は本当に早いもの。朝の会での自己紹介、食事の後のおかたづけ、部屋を出るときのごあいさつの様子などを実際に見ていただくと、お子様の成長を感じ、安心していただけると思います。また、休日は遊園地へ行くなど特別なことをする日と考えていらっでゃるご両親が多いのですが、お子様と一緒に過ごし、一緒に何かするということが大切です。そして、「お食事のあとかたづけができるようになったね」「お昼寝の支度がひとりでできるようになったんだ」と、集団生活の中でできるようになったことをほめてあげるようにすると、お子様も通うことが楽しくなってくると思います。
先生
ご自宅でも一人遊びをさせて、興味の対象を広げて。
お母様の心配が強いほど、母子分離は難しくなります。ご自宅でもお子様と常に一緒に過ごすのではなく、見守りながら一人遊びに慣れさせるようにすると、お子様の興味の対象が広がり、集団の中でも楽しく遊べるようになってきます。子どもは友だち作りの天才。1週間もすると、楽しく遊べるようになります。
心配&悩み その5 2歳のイヤイヤ期なのですが、上手に通わせる方法はありますか?
先生
楽しい約束を用意して、我慢することを覚えさせましょう。
お子様が言うことを聞かないときは、「土曜日になったら一緒にお買いものに行こうね」「あと1回寝たら一緒に行けるね」というように少し先の楽しい約束を用意して、我慢することを覚えさせるのも一つの方法です。お絵描きがしたいと駄々をこねて食事をしないようなときには、「時計の長い針が4になるまでに食べ終わったら、一緒にお絵描きをしましょう」と時間を区切り、その先の楽しみを示してあげましょう。
選択肢を与えて、自分の意志で選ばせるように促してください。
何を言ってもイヤイヤという時期は、どのお子様にもあることです。ただ注意したり、叱ったりするよりも、送迎のときなどは「手をつなぐ?それともベビーカーに乗る?」というように、選択肢を与えて“自分で選んでね”という促し方をすると、無理矢理やらされているという気持ちがなくなります。食事をしたくないとぐずっているときは、「食べる?食べない?」と聞いて「食べない」を選んだら、一度は食事を下げ、選んだことを守るということを約束させてから、食事をさせる。そういう行動を繰り返すことで、お子様に「自分で選んだことを守る」という意識が芽生えていくものです。
心配&悩み その6 共働きでお迎えの時間が遅くなりがちなので、子どもの様子が心配です
先生
お迎えが遅くなることが続いたら、お子様を安心させるスキンシップを。
伸芽‘Sクラブでは、お迎えの延長は夜9時まで可能です。お迎えを待っている時間は年少のお子様でも学童クラスのお子様と楽しく遊べるような工夫をしています。でも、お迎えが毎回最後になるようなことが続くと、通いはじめのお子様は取り残されたように感じることもあるものです。お子様と静かな場所で対面し、抱きしめてあげたり、おだやかな声でお話をしてあげたりしてください。自分を大切に思って話してくれているという実感がお子様の安心感につながります。
お子様が慣れるまでは、送迎サービスを利用してはいかがでしょう。
幼稚園や小学校から伸芽‘Sクラブまで通わせるのが不安という皆様には、送迎サービスをご利用いただいています。送迎者がお子様の様子を見ながら公園のベンチで休憩をとったり、「今日は幼稚園でどんなことがあったの?」と声掛けをしたりして、気持ちを切り替えて早く伸芽’Sクラブに慣れる工夫をしながら見守るようにしています。入室時、退室時にはお子様の画像をメールでお送りし、ご自宅までお送りするサービスも好評をいただいております。お迎えの時間が不規則で遅くなりがちならば、お子様が慣れるまでは送迎サービスを利用してはいかがでしょう。