お話をしっかりと聞く。 内容をきちんと理解する。 そして、その話が伝えたいことを自分のこととして考える力をつけます。
この男子校クラスは、男の子だけで構成されています。
男の先生が中心になって、活発な授業が行われます。
春から新年長となる子どもたちに、絵本を読み聞かせました。
今回はイソップの寓話として知られる『北風と太陽』。
どんなお話だったかを振り返ったあと、教師は質問を投げかけます。
「もしお友だちとおもちゃの取り合いになって、むりやりに取ったり取られたりしてしまったら、どんな気持ちになると思う?」
―「嫌な気持ちになる!」「もう遊ばない!」口々に声が飛びます。
「じゃあその子が、先に使っていいよって言ってくれたら、どうだろう?」
―「うれしい」「順番に使う!」「先に使っていいよって言う」
そして教師は「お友だちだけじゃなくて、誰に対してもやさしくすることで、みんな君たちにもやさしくしてくれるんじゃないかな」とテーマを深め、北風と太陽の話を子どもたちがどのように理解できたか、一人一人の机を回り、ていねいに聞き出していきます。
子どもたちはお話を聞いて、自分のこととして考える練習をしているのです。
好奇心に満ちた目が光り、発見の喜びあふれる元気な声が響きます。