目的達成への知恵と、創意工夫する楽しさ。 失敗から学ぶものはたくさんあります。
水槽の底に沈んだオモチャを拾う実験授業のひとこま。
一見簡単そうに思えますが、実は、子どもたちを悩ます「ある条件」があります。
それは、「手を濡らさずに拾う」こと。
難題を前に悩む子どもたちは、フォークや紙コップ、ペンチ、セロテープなど用意された道具を組み合わせてトライしますが、最初はまず成功しません。
―でも、それでいいのです。なぜならこの授業には、
「失敗から知恵を学び、成功から意欲と自信を養う」という目的があるからです。
(フォークだけではみじかい。でも、ほかとつなげればとどく)
(セロテープはぬれるとはがれる。だから、ガムテープをつかえばいい)
子どもたちは教師が与えるヒントを手掛かりに、目的達成への試行錯誤を繰り返します。そして最後には、不恰好ながらもオリジナリティ溢れる道具を完成させます。
小さな発明家たちは、水槽のなかから、自信と、創意工夫する楽しさを拾いあげていきます。